ピアノの指使いの考え方

ピアノの指使いの考え方

皆さんは、「指使い」について、どのように考えているでしょうか?

初心者の方にピアノを教える場合、真ん中のドを基点として、親指から順に小指まで、1~5を左右両方の手で覚えてゆきます。
鍵盤は88鍵もあるので、もっと広い音域の曲を弾くようになってくると、「ド」はいつも1の指(親指)というわけにはいかなくなります。

例えば、1オクターブを片手で弾くには、途中で指換えをしなければなりません。
音階を弾く時は、白鍵、黒鍵のどちらから始まるかによっても指使いは変わります。

それらの複雑な動きを両手で同時に行うわけですから、ピアノをやると脳の訓練になる、というのもうなずけます。

では、その面倒な指使いを決めずに弾くことは出来るのか?というと、可能ではありますが、やはり指使いは決めておいた方がいいでしょう。

なぜなら、指使いを決めて練習した方がミスが減り、より技術や音色のコントロールがしやすくなるからです。(※クラシックの場合)

楽譜に書かれている指使いは、ピアノの基本的な指使いを踏まえた上での校訂者が考え抜いたお勧めの指使いなので、まずは、その通りにやってみることをお勧めします。

しかし、手の大きさや器用さの違い等によって、他の指使いに変えた方が、かえって弾きやすくなる場合もあります。
それは、より多くの経験を積むことによって知識が蓄積されて、「このパターンはこう」、「このフレーズならこの指使い」と、次第に自分に合った指使いを見つけられるようになります。

同じ曲でも、校訂者によって指使いが違うこともあるので、他の出版社の楽譜も参考にチェックしてみると、「へぇ~、こんな指使いがあったのか!」と面白い発見があります。

指使いの大切さを意識出来ると、より上達は速くなります。